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一部報道によると、大阪市内の複合商業施設「オスカードリーム」の経営が事実上破たんし、負債が約270億円にのぼることが明らかになりました。この「オスカードリーム」は大阪市が関わっている施設であり、破たん処理に際して大阪市の財政負担が必要になるケースも考えられます。ただでさえ財政悪化に苦しんでいる大阪市にさらに追い討ちをかける事態になる可能性もあります。 今日は、「オスカードリーム」破たんの背景を考えてみたいと思います。 1)「オスカードリーム」とは? 「オスカードリーム」は大阪市の南部の住之江区にあり、地下鉄四つ橋線住之江公園駅に隣接しています。もともとは市営バスの車庫だった土地を利用して1995年に開業しました。 総事業費223億円をかけた地上19階建ての豪華な建物には、物販店や飲食店、バスターミナル、スポーツクラブ、ホテルが入居する陣容を誇っています。 しかし、開業から赤字続きでテナントの撤退が相次ぎ、入居率は伸び悩みます。それもその筈、都心から近くもなく(難波から地下鉄で15分ほど)、周辺に「ドンキホーテ」などとの競合があり、おまけに中身もスカスカとあれば客足も遠のくというものです。 昨年9月には、中核テナントだったホテル阪神が営業成績不振を理由に撤退してしまいます。 そしてとうとう、開業から10年ほどで破たんのときを迎えたわけです。 2)土地信託方式とは? この複合商業施設になぜ大阪市が絡んでいるかというと、この施設は大阪市交通局の「土地信託事業」としてスタートしたからでもあります。 土地信託とは、土地の保有者が遊休地を信託銀行に預け、信託銀行は土地の利用法などを企画して施設などの建設・運営をするというものです。もし利益が上がれば調達資金の一部を差し引いた残りが「信託配当」として土地のオーナーに分配されます。大阪市の土地信託事業は、この施設のほかに経営破たんしたフェスティバルゲート(大阪市浪速区)があります。 今回の場合は大阪市が遊休地を現・みずほ信託銀行に土地を委託して事業がスタートし、大阪市は260億円の信託配当を受け取ることを見込んでいましたが…。 経営不振で赤字続きでは配当も得られるわけもありません。 3)バブルのツケ〜大阪市の開発失敗と同じ構図 今回の経営破たんを迎えた背景を考えると、やはり大阪市の認識の甘さが浮き彫りになります。 開業が1995年ということを考えると、「オスカードリーム」はバブル期に策定された計画であったと推定されます。でなければ、総工費200億円強、地上19階建てという「ノリの良い」計画は立てられません。都心部から地下鉄で15分かかる「街外れ」にこれだけのモノを作って儲かると思っていたのですから、認識が甘かったと言われても仕方がないでしょう。同時期に開業した大阪市内の事業が次々と頓挫したのと同じ構図が浮かび上がります。 今後、「オスカードリーム」については「採算の見込みが立たない」として、大阪市と信託銀行間での信託契約を解除し、270億円にものぼる負債をめぐって裁判所の調停に委ねられるとのことです。 大阪市は、見込んでいた260億円の利益を得られないばかりか、逆に270億円の公金を失うことになるかもしれません。 (参考文献) 吉富有治『大阪破産』光文社、2005年。 (参考ホームページ) 「大阪民国ダメポツアー」(http://www.osaka-minkoku.info/osaka/osaka.htm) |
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